2026.6.19
プレスリリース
湯之奥金山研究が日本情報地球学会論文賞を受賞
J-STAGEアクセスランキング1位も獲得
山梨県身延町に残る中世金山遺跡「湯之奥金山」を対象とした研究が、 2026年度日本情報地球学会論文賞を受賞しました。
論文賞受賞
2026年度日本情報地球学会論文賞
アクセスランキング1位
2026年5月 J-STAGE 情報地球学
山梨県身延町に残る中世金山遺跡「湯之奥金山」を対象とした研究が、2026年度日本情報地球学会論文賞を受賞するとともに、2026年5月のJ-STAGEアクセスランキング情報地球学掲載論文の中で第1位を獲得しました。
受賞者
小俣珠乃・小松美鈴・千葉達朗・猪狩祥平・鈴木太郎・伊藤佳世・林忠誉・熊谷洸希・田中香津生・木戸ゆかり
日本情報地球学会誌 「情報地球学」2025年第36巻第3号に掲載された論文「湯之奥金山遺跡における赤色立体地図を使った戦国時代の人工地形の抽出と鉱山開発技術」に対して表彰されました。表彰式は2026年6月18日に北海道大学で開催された日本情報地球学会総会で行われました。
また、本論文はJ-STAGEに掲載された2026年5月の情報地球学のアクセスランキング1位を獲得しました。
湯之奥金山の平面赤色立体地図(25cm精度)
受賞論文概要
本論文では、山梨県身延町に位置する、史跡名勝天然記念物(国史跡)「甲斐金山」のうち、中山金山を中心とした地域の詳細な赤色立体地図を作成し、主に人工地形の判別結果を報告しました。中山金山は近隣の茅小屋金山、内山金山と合わせた総称として湯之奥金山と名付けられています。
中山金山の中で、国史跡として指定されている区域(16ヘクタール)の外に、同様の特徴の人工造成による斜面がさらに広範囲(150ヘクタール、東西2 km、南北1.3 km、標高900 mから1,850 m)に及んでいることが確認されました。この巨大斜面は、国史跡である中山金山地盤に相当することから、この人工造成斜面は中山金山遺跡成立の15世紀後半の直前に形成した可能性が高いと考えられます。
さらに、この巨大斜面造成技術は、元亀2年(1571年)の武田信玄による北条氏への駿河深沢城攻撃の際、30日あまりで深沢城の廓を掘崩すことに使われた可能性を示唆しています。
本研究の経緯
本協会では関係機関と協力し、中高生向け湯之奥金山地学実習を2023年から実施しています。実習のための教材作成や現地下見を繰り返す中で、金山斜面に自然地形とは異なる特徴が存在することに気付きました。
その後、赤色立体地図による解析を進めた結果、広大な人工造成地形の存在が明らかとなり、本研究へと発展しました。
今回の受賞により、本団体でも継続してきた湯之奥金山研究および教育活動は、今なお調査研究の続く湯之奥金山において、新たな価値創造へ貢献するためのスタート地点であると考えています。
関係者一同、今回の論文賞受賞を励みとして、引き続き湯之奥金山の研究継続と普及活動を更なる発展を目指します。
情報地球学論文賞受賞記念:湯之奥金山活動ダイジェスト
湯之奥金山研究に関するこれまでの活動
本件の問い合わせ先
本研究内容について
日本地球科学教育普及協会
代表理事 小俣珠乃
E-mail: info[at]geokatz.com
湯之奥金山全般について
甲斐黄金村・湯之奥金山博物館
電話番号:0556-36-0015
赤色立体地図全般について
アジア航測株式会社
先端技術研究所 千葉研究室
千葉達朗
E-mail: ta.chiba[at]ajiko.co.jp
坑道の放射線計測について
合同会社加速キッチン
代表社員 田中香津生
E-mail: info[at]accel-kitchen.com
本調査の概要について
公益財団法人科学技術広報財団
E-Mail: hsaito[at]pcost.or.jp



